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コラム

消防と建築の専門家が考察する|【2026年熊本地震】住宅被害・避難所・感震ブレーカーから学ぶ真夏の巨大地震対策|中部消防点検サービス株式会社 中部建築設備二級建築士事務所

【2026年熊本地震】住宅被害・避難所・感震ブレーカーから学ぶ真夏の巨大地震対策|中部消防点検サービス株式会社 中部建築設備二級建築士事務所

消防建築専門家が考察する 【2026年熊本地震】住宅被害・避難所・感震ブレーカーから学ぶ真夏の巨大地震対策 部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所 消防法建築基準法専門家 愛知県 岐阜県 三重県 静岡県 AICHI GIFU MIE SHIZUOKA JAPAN

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 目次

1. はじめに 最重要ポイント
2. 2026年熊本地震 まず確認すべき被害の事実
3. 住宅被害「2万棟超」から見る建築物の安全性
4. 「危険・要注意・調査済み」 被災建築物応急危険度判定の意味
5. 真夏の巨大地震 「避難所にエアコンがある」だけでは不十分
6. 消防法から見る地震対策 「設備が付いている」だけでは足りない
7. 感震ブレーカー273自治体 地震火災対策は「消防×電気」で考える
8. 消防法・建築基準法 「ダブルスタンダード(二重基準)」ではなく二つの安全軸
9. 南海トラフ巨大地震 「揺れ」と「津波」だけではない
10. 大分県の被害想定見直しが示す「想定は更新される」
11. 首都直下地震 2026年6月に基本計画が変更
12. 「避難所へ行けば安心」という発想を見直す
13. 熊本県熊本市の「拠点避難所」が示す新しい避難所像
14. 消防と建築の専門家が考える「最新の防災レジリエンス(回復力)」
15. 消防と建築の専門家が教える「現場チェックシート」
16. 消防と建築の専門家が答える よくある質問FAQ
17. 中部地方4県で考える実務上のポイント
18. 消防から建築までワンストップ(一元化)で考える
19. 最新の防災エンジニア(専門の技術者)に求められる能力
20. 消防と建築の専門家の本音 「想定外」を待ってはいけない
21. これから実施すべき10項目
22. 消防と建築の専門家としてのまとめ 2026年熊本地震が示した「次世代防災」 最重要ポイント
23. 参考文献・出典元・引用元・参照先 一覧(一次情報リンク・信頼性担保資料)



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消防法・建築基準法で考える南海トラフ巨大地震・首都直下地震への防災レジリエンス(回復力)


1. はじめに 最重要ポイント

2026年7月28日16時27分、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード(M)7.1の地震が発生し、熊本県宇城市と熊本県氷川町で最大震度7を観測しました。地震調査研究推進本部によれば、震源の深さは約15km~16kmとされ、強い揺れは九州地方を中心に広い範囲へ及びました。その後、住宅被害、断水、避難生活、地盤被害などが明らかになり、2026年8月9日時点の報道では住宅被害は約2.7万棟に達しています。

今回の地震が消防設備士、建築士、防災関係者、建築・設備技術者に突き付けた問題は、「建築物が倒壊するかどうか?」だけではありません。「建築物は倒壊しなくても、電気・水・空調・トイレ・消防用設備・避難経路が機能しなければ、被災後の生活と事業継続は成立しない」という事実です。特に2026年の夏は、地震と猛暑が同時に発生する「複合災害」の現実性を強く意識させました。

本コラムでは、2026年熊本地震を出発点として、住宅被害、被災建築物応急危険度判定、避難所の空調・水・衛生、感震ブレーカー南海トラフ巨大地震首都直下地震を横断的に検証します。更に、消防法・消防法施行令、建築基準法・建築基準法施行令、地方自治体の条例という異なる制度体系を一体的に捉え、これから必要となる「最新の防災」の考え方を、消防と建築の専門家の視点から徹底解説します。

地震防災では、これまで「建築物の耐震性」、「家具の転倒防止」、「避難経路の確保」など、発災直後の人命保護が中心的に語られてきました。もちろん、これは防災の基本です。しかし、2026年熊本地震のように真夏に最大震度7の地震が発生すると、防災の評価軸は大きく変わります。

建築物が倒壊しなくても、停電すれば冷房が停止します。断水すれば、飲料水だけでなくトイレ、シャワー、清掃、給排水設備の使用にも影響します。更に、電気設備が地震によって損傷した状態で復電すれば、電気火災につながる可能性があります。つまり、地震対策は、「揺れに耐える」だけではなく、「揺れた後も機能する」ことまで考えなければなりません。これが、これからの最新の防災における重要な視点です。


2. 2026年熊本地震 まず確認すべき被害の事実

地震調査研究推進本部によれば、2026年7月28日16時27分頃、熊本県熊本地方でマグニチュード(M)7.1の地震が発生し、熊本県宇城市と熊本県氷川町で震度7を観測しました。熊本県熊本市の初動資料では、熊本県熊本市南区で震度6強、中央区・東区・西区・北区で震度5強が観測されています。また、発災直後には停電、火災、エレベーター閉じ込めなども確認されました。

2026年熊本地震の基本情報

項 目

確認できる情報

発生日時

2026年7月28日16時27分頃

震 央

熊本県熊本地方

規 模

マグニチュード(M)7.1

深 さ

約15km~16km程度の暫定値

最大震度

震度7(観測地点:熊本県宇城市・熊本県氷川町)

各地の揺れ

熊本県熊本市南区で震度6強、その他4区(中央区・東区・西区・北区)で震度5強

主な課題

建築物、地盤、ライフライン、避難、猛暑、火災

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

ここで消防と建築の専門家として重要視したいのは、「震度7」という一つの数字だけを見ることではありません。同じ震度7でも、建築物の構造、築年数、地盤条件、基礎形式、接合部、非構造部材、設備機器の固定状況によって被害は大きく異なります。そのため、被害分析では、「地震動⇒地盤⇒建築物⇒非構造部材⇒建築設備⇒消防用設備等⇒ライフライン⇒避難生活」という連鎖で考える必要があります。


3. 住宅被害「2万棟超」から見る建築物の安全性

2026年8月9日時点の報道では、熊本県内の住宅被害は約2.7万棟に達していると報じられています。但し、住宅被害の分類は調査の進行によって変動します。全壊、大規模半壊、半壊、一部破損、分類未確定という区分があり、調査が進むほど数字が更新されるため、現段階では「最終確定値」として扱うべきではありません。この点は、消防と建築の専門家の記事では極めて重要です。速報値を暫定値として扱います。

住宅被害を評価するときの専門的な視点

評価項目

確認すべき事項

実務上のポイント

構 造

木造・RC造・S造等

構造種別によって損傷特性が異なる

築 年

建築時期・改修履歴

耐震基準だけでなく改修状況も確認

基 礎

基礎のひび割れ・沈下・浮き

地盤被害との関係を確認

軸 組

柱・梁・耐力壁・接合部

局部損傷だけで判断しない

屋 根

瓦・屋根材・下地

落下・飛散防止も重要

非構造部材

外壁・天井・ガラス等

構造体が無事でも落下危険がある

設 備

電気・給排水・ガス・空調

建築物機能の継続性を評価

消防用設備等

自動火災報知設備等

地震後の機能確認が重要

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

建築基準法第20条は、建築物の構造耐力について基本的な安全性を要求する規定です。また、建築基準法施行令第3章等には、構造関係の具体的な技術基準が定められています。国土交通省も建築基準法第20条及び建築基準法施行令に関する最新の制度・技術資料を公開しています。従って、地震後の建築物については、「建築基準法を満たしているから絶対に安全」という理解は適切ではありません。建築基準法は、建築物の安全性を確保するための最低限の法的基準であり、実際の地震動、地盤、経年劣化、改修状況、非構造部材、設備等まで含めて「被災後の使用継続性」を保証する制度ではないからです。


4. 「危険・要注意・調査済み」 被災建築物応急危険度判定の意味

熊本県内では、地震後の建築物や地盤について危険度判定が進められています。ここで混同してはいけないのが、「被災建築物応急危険度判定」と、「罹災証明書のための住家被害認定」です。両者は目的が異なります。応急危険度判定は、余震等による二次的な危険から人命を守るため、被災した建築物を緊急的に判定する制度です。一方、住家被害認定は、罹災証明書の発行等につながる行政上の被害認定です。

地震後に混同しやすい3つの判定
 

項 目

主な目的

主体・位置付け

実務上の注意

応急危険度判定

二次被害防止

建築技術者等による緊急判定

「危険」表示は重要な安全情報

住家被害認定

被害程度の公的認定

自治体(罹災証明書等に関係)

行政支援の手続きに直結

建築物の詳細調査

復旧・補修等の判断

建築士・構造技術者等

詳細な損傷・構造評価が必要

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

従って、「調査済み」と表示された建築物を「無被害」と解釈することも避けるべきです。「調査済み」は、詳細な構造診断や設備診断を完了したという意味ではありません。消防と建築の専門家としては、応急危険度判定後に、(構造安全性⇒非構造部材⇒建築設備⇒電気設備⇒給排水設備⇒ガス設備⇒消防用設備等⇒避難経路)を別々に確認することが重要です。


5. 真夏の巨大地震 「避難所にエアコンがある」だけでは不十分

2026年熊本地震で特に重要なのが、「夏季災害」という視点です。文部科学省は2026年7月30日、公立学校施設の体育館等における空調設備の設置状況を公表しました。2026年5月1日時点の最新調査として、体育館等の空調設備について学校種別・設置者別のデータが公開されています。

ここから分かる重要な点は、「避難施設に空調設備があること」と「災害時に空調が使用できること」は同じではないということです。地震で停電すれば、電気式空調設備は原則として使用できません。自家発電設備があっても、(自家発電設備容量⇒燃料備蓄⇒燃料補給体制⇒負荷優先順位⇒受変電設備⇒非常用電源回路⇒空調機の始動電流⇒保守点検・負荷試験)などを確認しなければなりません。つまり、避難所の防災性能を評価する場合は、「エアコンの有無」ではなく、「停電しても、何時間、どの範囲で、どの設備を稼働できるか?」まで評価する必要があります。厚生労働省も、避難所における水分・塩分補給、衛生、休息などを重要な健康管理項目として示しています。

真夏の地震で発生する「機能停止の連鎖」

災害プロセス

直接的・二次的被害

影響・防災リスク

地震発生・初期

建築物損傷・転倒落下物

人身被害・避難障害

停電発生

電力供給停止・空調停止

室温上昇・熱中症リスク急増

断水発生

給水停止・排水制限

衛生悪化・トイレ使用不可

通信・設備障害

非常電源枯渇・消防用設備等の一部停止

情報寸断・初期消火機能低下

復電時

配線・機器損傷への再通電

通電火災(電気火災)の発生

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

この「連鎖」を切ることこそ、最新の防災に求められるレジリエンス(回復力)です。


6. 消防法から見る地震対策 「設備が付いている」だけでは足りない

消防法第17条では、一定の防火対象物について消防用設備等又は特殊消防用設備等を設置・維持することが求められています。その具体的な設置基準は消防法施行令、消防法施行規則等によって定められています。

重要なのは、「消防用設備等が設置されていること」と「地震後にも機能すること」は別問題だという点です。例えば、自動火災報知設備が設置されていても、(受信機⇒感知器⇒配線⇒電源⇒非常電源⇒表示設備⇒防火戸等との連動)のいずれかに地震被害があれば、システム全体の機能に影響する可能性があります。更に、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、連結送水管、非常電源などについても、建築物の揺れだけではなく、配管、支持金物、貫通部、受水槽、ポンプ、電源系統等を一体的に確認する必要があります。総務省消防庁は地震火災対策として感震ブレーカーの普及を推進しています。地震火災は地震直後だけでなく、停電からの復電時にも発生する可能性があるためです。


7. 感震ブレーカー273自治体 地震火災対策は「消防×電気」で考える

総務省消防庁の令和7年度調査(2025年度発表)では、感震ブレーカーの購入・設置に対する支援を行っている自治体は273件でした。前年度の210件から増加しています。感震ブレーカーは、一定以上の揺れを感知すると電気を遮断する設備です。総務省消防庁は、地震火災対策として感震ブレーカーを有効な対策の一つとして位置付けています。

感震ブレーカーを検討するときの実務チェック

チェック項目

確認内容・技術的留意点

建築物用途

住宅・共同住宅・特定防火対象物等の区分

既設分電盤

スペース・主幹容量・漏電遮断器の有無

遮断方式

分電盤型・コンセント型・簡易(疑似動作)型

遮断対象

建築物全体の一括遮断か特定回路の遮断か

夜間照明確保

ブレーカー遮断時の保安灯・蓄光避難誘導

医療・重要設備

在宅医療機器・サーバ電源への影響確認

補助金・施工

自治体の補助対象か・電気工事士等による施工

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

特に注意したいのは、感震ブレーカーを設置すればすべての地震火災を防止できるわけではないということです。総務省消防庁も、停電中の電気機器のスイッチを切ること、避難時にブレーカーを落とすこと、復電時の火災に注意することなど、複数の対策を示しています。従って、感震ブレーカーは「単独の万能装置」ではなく、「感震ブレーカー+住宅用火災警報器+家具転倒防止+電気設備点検+避難計画」という複合対策の一部として考えるべきです。


8. 消防法・建築基準法 「ダブルスタンダード(二重基準)」ではなく二つの安全軸

実務では、消防法と建築基準法を混同してはいけません。建築基準法は、建築物の構造、防火、避難、建築設備等に関する最低限の安全基準を定めています。一方、消防法は、火災の予防、警戒及び鎮圧、人命救助等を目的とし、防火対象物における消防用設備等、防火管理、消防活動上必要な事項等を規定しています。

つまり、「建築基準法=建築物そのものの安全を中心とする制度」、「消防法=火災・避難・消防活動を中心とする制度」という異なる視点があります。これを私たち消防と建築の専門家は、単純な「消防と建築のダブルスタンダード(二重基準)」として捉えるのではなく、「異なる法目的を持つ2本の安全軸」として理解することが重要だと考えます。

消防×建築のワンストップ(一元化)統合管理構造

評価区分

建築基準法側の視点

消防法側の視点

ワンストップ(一元化)統合評価のゴール

構造・躯体

構造耐力・耐震・防火区画

機器の耐震固定・貫通部処理

倒壊防止及び区画貫通部の防火性維持

避難・誘導

避難階段・排煙設備・非常照明設備

誘導灯・避難器具・非常コンセント設備

停電時・煙充満時における確実な避難誘導

設備・火気

給排水設備・空調設備・電気設備構造

消防用設備等・自動火災報知設備・消火栓設備

発災後の設備二次災害防止と初期消火

維持・運用

建築設備定期検査・特定建築物定期調査

防火管理者・消防計画・消防設備保守点検

法的適合性と現場運用の実効性確保

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

この両方を確認することで、初めて「建築物の防災性能」を総合的に評価できます。


9. 南海トラフ巨大地震 「揺れ」と「津波」だけではない

内閣府は2025年3月に、南海トラフ巨大地震について最新のデータ等を反映した被害想定を公表しています。震度分布、津波高、浸水域、建物被害、人的被害などを地域別に確認できます。南海トラフ地震防災対策推進地域には、静岡県、愛知県、三重県、岐阜県を含む広い地域が関係しています。これは中部地方4県の建築と消防の技術者・実務者にとって極めて重要です。

例えば愛知県、静岡県、三重県では、沿岸部の津波だけでなく、(強震動⇒液状化⇒建築物損傷⇒長周期地震動⇒停電⇒断水⇒通信障害⇒消防力低下⇒物流停止)を複合的に評価する必要があります。更に岐阜県のように沿岸部から離れた地域でも、強い揺れ、建築物被害、帰宅困難者、物流・供給網の寸断等が発生する可能性があります。従って、「海から離れているから南海トラフ対策は不要」という考え方は適切ではありません。


10. 大分県の被害想定見直しが示す「想定は更新される」

大分県では、地形・地盤等の最新データや知見を反映した地震被害想定の見直しが進められています。今回の中間報告では、南海トラフ巨大地震等について、沿岸部を中心にこれまでより揺れが強く評価される地域があり、最大震度6強の想定区域が拡大したと報じられています。

ここから読み取るべき本質は、「被害想定が大きくなった」という一点だけではありません。「防災計画は、一度作成したら終わりではない」ということです。地盤データ、人口、建築物、インフラ、気候条件、避難行動等が変化すれば、被害想定も更新されます。従って、企業のBCP(事業継続計画)、建築物の防災計画、消防計画、避難確保計画等も定期的に見直す必要があります。


11. 首都直下地震 2026年6月に基本計画が変更

首都直下地震対策についても、2026年6月12日に「首都直下地震緊急対策推進基本計画」の変更が閣議決定されました。2025年12月には首都直下地震対策検討ワーキンググループ報告書及びモデル・被害想定手法検討会報告書も公表されています。

ここで重要なのは、首都直下地震を「東京都だけの問題」と捉えないことです。首都圏の巨大災害は、金融、物流、通信、エネルギー、行政、医療、サプライチェーン等を通じて全国に影響する可能性があります。また、首都直下地震の被害想定は、特定の地震が必ずその想定通り発生するという予言ではありません。あくまで一定の条件に基づくシナリオです。この点を正しく理解することが、科学的な防災情報の読み方です。


12. 「避難所へ行けば安心」という発想を見直す

大規模地震では、全ての人が避難所へ移動することが最適とは限りません。建築物の安全性が確保され、地域の避難計画上も問題がなく、ライフラインや衛生環境を確保できる住宅であれば、在宅避難が有効な選択肢となる場合があります。

一方で、(建築物が危険⇒火災危険が高い⇒津波浸水区域⇒土砂災害危険区域⇒ライフラインが長期間停止⇒家族に要配慮者がいる)などの場合には、避難所や安全な場所への移動が必要となります。つまり、「全員避難」でも「全員在宅」でもなく、建築物と地域のリスクに応じて判断することが重要です。内閣府は2026年に首都直下地震対策を更新しており、帰宅困難者対策についても2026年1月改定のガイドラインを公表しています。


13. 熊本県熊本市の「拠点避難所」が示す新しい避難所像

熊本県熊本市では、被害が大きく避難者が多い地域への対応として、拠点避難所の考え方が進められています。過去の災害対応でも、拠点避難所に洗濯機、冷蔵庫、シャワー設備、プライバシー確保のためのブース等を整備する取り組みが行われました。熊本県熊本市の災害対応資料にも、シャワーブースや洗濯機等の整備上の課題が記録されています。

これは非常に重要な視点です。避難所は「体育館に人を入れる場所」ではありません。これからは、「生活を継続できる一時的な防災インフラ」として考える必要があります。そのためには、(空調・非常電源・給水設備・排水設備・非常用トイレ・シャワー・洗濯・冷蔵設備・通信・照明設備・消防用設備等・衛生管理)を総合的に設計する必要があります。


14. 消防と建築の専門家が考える「最新の防災レジリエンス(回復力)」

防災レジリエンス(回復力)とは、単に災害に耐える能力だけではありません。災害によって機能が低下しても、「耐える」、「対応する」、「復旧する」、「改善する」という一連の能力を含めて考える必要があります。

これからの防災レジリエンス(回復力)評価指標

フェーズ

建築側の視点

消防・設備側の視点

実務上の達成目標

発災前

耐震改修・構造強化

消防設備保守点検・配管固定

潜在的被害リスクの最小化

発災直後

構造耐力維持・倒壊防止

電気遮断・初期消火機能

人命保護及び火災発生防止

避難時

避難階段・防排煙設備の確保

非常電源・誘導灯動作

安全且つ円滑な避難の実現

避難生活

居住空間・遮熱性能維持

給排水・空調電源の確保

熱中症及び二次被害防止

復旧・改善

構造補修・耐震診断更新

設備復旧・防災計画の見直し

再建及び次への強度向上

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

この考え方を実務へ落とし込むのが、最新の防災ソリューション(解決・解答・提案)です。


15. 消防と建築の専門家が教える「現場チェックシート」

地震後の建築物については、次の順序で確認すると整理しやすくなります。

建築・消防統合 現場点検チェックシート

建築躯体・非構造部材
□ 建築物の外観に重大な傾斜、不同沈下、大きな亀裂がないか?
□ 基礎、柱、梁、耐力壁などの構造主要部に破壊・座屈がないか?
□ 外壁材、タイルの剥離、窓ガラスの破損・落下危険がないか?
□ 階段、廊下、手すり等の安全性が維持されているか?

避難経路・防火区画
□ 避難階段、通路に物品や崩落物が散乱しておらず閉塞していないか?
□ 防火戸、防火シャッターが障害物なく正常に閉鎖作動可能か?
□ 非常照明設備が停電時バッテリーで正常点灯するか?

消防用設備等
□ 自動火災報知設備の受信機が正常状態(断線・障害警報なし)か?
□ 感知器、発信機、音響装置に破損・脱落がないか?
□ 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備の配管から漏水・変形がないか?
□ 消火ポンプ、受水槽、呼水槽に損傷や減水がないか?
□ 非常電源(自家発電設備・蓄電池設備)が正常に起動・待機しているか?

電気・機械設備・ライフライン
□ 受変電設備、主配電盤、分電盤に傾き・異臭・損傷がないか?
□ 感震ブレーカー等の動作状況及び通電前の配線確認が行われたか?
□ ガス設備にガソリン・ガス漏れ警報や途絶がないか?
□ 給排気ダクト、空調室外機、受水槽・高置水槽の固定状態は大丈夫か?
□ 非常用トイレ、給排水配管の破損・逆流危険の有無はどうか?

復旧・運用判断
□ エレベーターの復旧前に専門業者による安全点検が完了しているか?
□ 建築物の安全な使用再開について建築士・消防設備士等の意見を得たか?

注意:本チェックシートは目視等による一次確認用です。構造的な不具合や設備の故障が疑われる場合は、必ず有資格者による詳細な点検・試験・調査・検査を実施して下さい。


16. 消防と建築の専門家が答える よくある質問FAQ

Q1:耐震基準を満たしている建物なら、地震後もそのまま使用できますか?
A1:必ずしもそうとは限りません。
耐震基準(新耐震基準や耐震改修後)への適合は構造倒壊を防ぐ上で極めて重要ですが、地震後の継続使用には実際の構造損傷の有無、地盤変状、非構造部材(天井や外壁)の脱落、給排水設備・電気設備・空調設備の損傷、避難経路の安全性を個別に確認する必要があります。「建築物が倒壊していない」ことと「安心・安全に継続して暮らせる」ことは全く別として捉える必要があります。

Q2:消防用設備等が設置されていれば地震火災対策は十分ですか?
A2:十分とは言えません。
消防用設備等は火災時の初期消火や通報・避難のための設備ですが、地震自体の大きな揺れによって設備そのものや配管、配線が損傷するリスクがあります。また、地震火災の多くは復電時の電気機器からの発火(通電火災)やガスの漏出などに起因します。そのため、感震ブレーカーの設置、機器の耐震固定、日常的な維持管理を組み合わせた総合的な対策が不可欠です。

Q3:停電すると消防用設備等も全て使えなくなりますか?
A3:設備や電源仕様によって異なります。
自動火災報知設備や非常照明設備、誘導灯、消火ポンプなどの多くは、法令に基づき内蔵蓄電池(バッテリー)や自家発電設備・蓄電池設備・非常電源受電設備といった非常電源を備えています。但し、これらは指定された時間(数十分〜数時間程度)の作動を担保するものであり、無期限に稼働するわけではありません。自家発電設備の燃料補給体制や蓄電池設備の経年劣化状況を日常から把握しておく必要があります。

Q4:避難所に行けば猛暑対策(エアコン等)は行政が全て行ってくれますか?
A4:施設ごとに状況が異なり、完全に依存することは危険です。
指定避難所である学校体育館等の空調設置率は増加傾向にありますが、停電が発生した場合、自家発電設備が空調設備の消費電力(始動電流等)をカバーできる仕様になっていないケースもあります。厚生労働省の指針にもある通り、行政の避難所機能の強化に期待するだけでなく、自前での非常電源の用意や在宅避難の準備、個人の熱中症対策(ポータブル電源、塩分・飲料水の備蓄等)を組み合わせることが極めて重要です。


17. 中部地方4県で考える実務上のポイント

部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所営業エリアとする中部地方4県(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)では、地域ごとに異なる地震リスクと消防と建築上の課題が存在します。

愛知県名古屋市愛西市阿久比町あま市安城市一宮市稲沢市犬山市岩倉市大口町大治町大府市岡崎市尾張旭市春日井市蟹江町蒲郡市刈谷市北名古屋市清須市幸田町江南市小牧市設楽町新城市瀬戸市高浜市武豊町田原市知多市知立市津島市東栄町東海市東郷町常滑市飛島村豊明市豊川市豊田市豊根村豊橋市豊山町長久手市西尾市日進市半田市東浦町扶桑町碧南市南知多町美浜町みよし市弥富市など。超高層ビルが林立する都市部、臨海部の工業地帯、東部山間部が共存しており、長周期地震動対策、液状化対策、帰宅困難者対策、広域避難計画が複雑に交錯します。

岐阜県岐阜市大垣市各務原市笠松町可児市岐南町多治見市土岐市羽島市瑞穂市など。沿岸部からは離れていますが、直下型活断層による強震動リスクや山間部の道路寸断、内陸部の物流拠点におけるBCP(事業継続計画)の確保が重要課題となります。

三重県津市四日市市桑名市鈴鹿市など。伊勢湾沿岸部の臨海コンビナートや住宅地における巨大津波対策、強震動対策、更には復電時の通電火災対策が極めて重要となります。

静岡県浜松市湖西市磐田市袋井市など。南海トラフ巨大地震の想定震源域に直結しており、想定される強い揺れと津波に対する最高水準の耐震・防火・設備レジリエンス(回復力)が求められます。

内閣府の南海トラフ巨大地震対策資料でも、愛知県岐阜県三重県静岡県を含む広域的な防災対策の必要性が強く示されています。


18. 消防から建築までワンストップ(一元化)で考える

これからの防災実務では、「消防用設備等は消防設備士」、「建築は建築士」、「電気は電気主任技術者」、「構造は構造設計者」という縦割りだけでは、複合災害への対応が難しくなります。

例えば、自家発電設備を新設・更新する場合、

消防設備士の視点:消防用設備等(消火ポンプ・自動火災報知設備)への確実な電源供給
建築士の視点:自家発電設備置場の荷重・構造安全、排煙・換気・耐火区画との整合
電気主任技術者の視点:受変電設備、分電盤、負荷容量、保護協調の設計
設備技術者の視点:冷却水・燃料配管、給排水設備との連動
BCP担当者の視点:事業継続に必要な特定機器・空調への電源優先配分

この各者がバラバラに判断すると、設置費用を掛けたにもかかわらず、非常時に容量不足で途絶するリスクが生じます。

だからこそ、「消防から建築までワンストップ(一元化)」という統合的な発想が重要になります。これは単なる営業上の言葉ではありません。複合災害時に「建築物・設備・消防・人・情報」を一つのシステムとして評価するための技術的・実務的な考え方です。


19. 最新の防災エンジニア(専門の技術者)に求められる能力

これからの防災エンジニア(専門の技術者)には、単に法令条文を知っているだけではなく、(法令・建築・構造・消防用設備等・電気設備・給排水設備・地盤・気象・防災計画・BCP『事業継続計画』・避難行動・地域特性)を横断的に理解する能力が求められます。

更に、行政が発表した被害想定をそのまま引用するだけではなく、「その数字がどの条件で算出されたのか?」、「自分の地域や物件では何が変わるのか?」、「建物・設備では何を確認すべきなのか?」まで落とし込む必要があります。これが、最蓄新の防災エンジニア(専門の技術者)の実務だと考えます。そして、その知見を社会へ分かりやすく伝える存在が、最新の防災エヴァンジェリスト(伝道者)です。更に、従来の防災の枠を超えて、建築、消防、電気、ICT、エネルギー、医療、地域コミュニティを接続していく人材は、最新の防災フロンティスト(開拓者)であり、最新の防災のパイオニア(先駆者)ともいえるでしょう。


20. 消防と建築の専門家の本音 「想定外」を待ってはいけない

防災で最も危険なのは、「まだ起きていないから大丈夫」という楽観バイアス(思い込み)です。一方で、「巨大地震が必ず明日起こる」と根拠なく不安を煽ることも科学的ではありません。

必要なのは、その中間です。国の被害想定は未来を予言するものではありません。しかし、想定を利用することで、「もし発生したら、自分の建築物や設備のどこが弱いのか?」を事前に確認できます。

■建築物なら耐震性能と非構造部材の固定。
■消防なら火災発生防止と避難誘導の実効性。
■設備なら非常電源・水・空調の維持。
■家庭なら在宅避難能力の確保。
■企業ならBCP(事業継続計画)の実効性。
■自治体なら避難所の環境と支援体制。

このように、被害想定を「恐怖」ではなく「設計条件」として使いこなす姿勢が不可欠です。


21. これから実施すべき10項目

最後に、消防と建築の専門家として、地震対策を次の10項目に整理します。

■建築物の構造耐震性能(新耐震基準・耐震診断結果)を確認する。
■敷地の地盤特性及び液状化・浸水リスクを確認する。
■天井、外壁、ガラス、設備機器など非構造部材の落下・転倒防止策を講じる。
■自動火災報知設備・消火栓設備・スプリンクラー設備等の地震後作動機能を確認する。
■自家発電設備・蓄電池設備の容量、燃料備蓄量、保守点検・試験状態を再調査する。
■通電火災防止のため感震ブレーカー等の設置及び避難時遮断手順を徹底する。
■停電時における最低限の換気・空調・照明・通信手段を確保する。
■断水時に備えた飲料水・生活用水・非常用トイレを計画的に備蓄する。
■建築物構造と周辺環境に応じた「在宅避難」と「施設避難」の判断基準を作る。
■最新の自治体被害想定や法改正に基づき、消防計画・BCP(事業継続計画)を定期更新する。

特に重要なのは、これらを別々に考えないことです。「耐震化したから終わり」、「消防用設備等を設置したから終わり」、「自家発電設備があるから終わり」ではありません。それぞれを一つの防災システムとして接続する必要があります。


22. 消防と建築の専門家としてのまとめ 2026年熊本地震が示した「次世代防災」 最重要ポイント

2026年熊本地震は、最大震度7という強い揺れだけではなく、住宅被害、地盤被害、断水、避難生活、猛暑、電力、消防、建築、衛生という複数の問題を同時に考える必要があることを示しています。

また、南海トラフ巨大地震の最新被害想定や、2026年6月に変更された首都直下地震緊急対策推進基本計画を見ても、日本の地震防災は「建築物が倒れないこと」だけを目標にする段階から、「災害後も人と建築物と地域の機能を維持すること」へと進化しています。

これからの防災で必要なのは、(耐震性×防火性×消防用設備等×電源×水×空調 ×トイレ×通信×避難×BCP『事業継続計画』)を一体として考えることです。

そして、消防法と建築基準法を別々の法律として処理するだけではなく、それぞれの法目的を理解した上で、建築物全体の安全性を統合的に評価することが重要です。これは、消防と建築の「ダブルスタンダード(二重基準)」を解消するという意味ではありません。むしろ、異なる法制度を相互補完的に活用し、消防から建築までワンストップ(一元化)で防災性能を高めるという考え方です。

2026年熊本地震を「熊本県だけの出来事」として終わらせてはいけません。中部地方4県(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)においても、南海トラフ巨大地震、内陸地震、液状化、津波、停電、断水、猛暑を複合的に想定し、今の建築物と設備が「地震後も本当に機能するのか?」を確認する必要があります。

防災の本当の目的は、災害を完全になくすことではありません。災害が発生しても「命を守る」、「火災を防ぐ」、「建築物を守る」、「生活を維持する」、「事業を止めない」、「早期に復旧する」、そして「次の災害では、更に強くなる」ことです。

これこそが、2026年に求められる最新の防災レジリエンス(回復力)です。消防設備士、建築士、防災関係者、建築・設備技術者、行政、研究者、教育機関、企業がそれぞれの専門性を持ち寄ることで、日本の防災は更に強く出来ます。2026年熊本地震を、単なる被害の記録ではなく、次の地震で命を守るための「実務上の教訓」として活用すること。それが、今を生きる私たち消防と建築の専門家に求められている最も重要な防災対策です。

作成日:2026年8月11日
防と築の専門家
部消防点検サービス株式会社
部建築設備二級建築士事務所
代表取締役 久野 正則


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23. 参考文献・出典元・引用元・参照先 一覧(一次情報リンク・信頼性担保資料)

情報の正確性を期するため、最新の法規に基づいた以下の公的機関の資料(エビデンスリンク)を参照しております。

内閣府首都直下地震対策
内閣府首都直下地震緊急対策推進基本計画(令和8年6月12日閣議決定)
内閣府南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ
内閣府南海トラフ地震防災対策推進地域関連資料
地震調査研究推進本部令和8年熊本地震に関する情報
熊本市熊本市第1回災害対策本部会議資料
総務省消防庁感震ブレーカーの普及推進・各種取組
総務省消防庁感震ブレーカーに関する支援自治体実態調査(令和7年度)
総務省消防庁令和6年版 消防白書
文部科学省公立学校施設の体育館等の空調設備設置状況について(令和8年7月30日公表)
国土交通省建築基準法等に基づく告示の制定・改正動向
国土交通省令和7年度 建築物の改修に係る建築基準法のポイント説明会テキスト
厚生労働省避難所生活で健康に過ごすために
厚生労働省被災地における熱中症予防対策
総務省消防庁消防法消防法施行令国土交通省建築基準法建築基準法施行令日本政府内閣府内閣府防災担当内閣府防災情報のページ中央防災会議地震調査研究推進本部災害対策基本法気象庁総務省厚生労働省農林水産省林野庁経済産業省中小企業庁国土地理院自治体ウェザーニューズe-Gov法令検索等各省庁各種法令
愛知県耐震改修促進計画岐阜県地震防災基本条例三重県地震対策推進条例静岡県地震防災条例TOUKAI-0
愛知県防災局三重県防災対策部静岡県危機管理部岐阜県防災課公表資料
愛知県岐阜県三重県静岡県 各防災計画(令和5年度版)
愛知県岐阜県三重県静岡県 各県建築部局公表資料(2024年度版)


補足コラム ハード面の対策(中部地方4県『愛知県・岐阜県・三重県・静岡県』ならこの工法がおすすめ)

「被災後の補修・改修選び」を鑑みて

【保存版】中部地方4県の巨大地震に勝つ! 耐震・制震・免震の選び方

将来必ず来るとされる南海トラフ巨大地震愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の各県は、南海トラフ巨大地震の「防災対策推進地域」や「津波避難対策特別強化地域」に指定されています。愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の被害を少しでも軽減出来る対策を論じたいと思います。従来建築物・防火対象物の『耐震』だけでなく、避難所機能を維持できる『制震・免震』への要求が高まることが予測されます。そこで、改めて各構造の違いを整理します。

南海トラフ巨大地震 地震から命を守る前提条件! 建築物・防火対象物・避難ビル等に求められる構造性能(耐震・制震・免震)


耐震構造の特徴

壁や柱を強化したり、補強材を入れたりする事で建築物自体の堅さと強さで地震に抗(あらが)います。
コストに応じて耐震箇所を設定できるので予算を抑えることができる。
建築物の揺れ他の構造に比べて大きい
地震の規模が大きくなると、などが損傷する恐れもあります。

制震構造の特徴

◎建築物内に配置した制震部材ダンパーなど、振動を軽減するもの)で地震のエネルギーを吸収します
耐震構造に比べて地震時の揺れを抑えられる
地震の規模が大きくなっても損傷を抑えられる


免震構造の特徴

◎建築物と地面のあいだに免震部材積層ゴムダンパー)を設置する事で、建築物が受ける地震のエネルギーを吸収し、地面から建築物を絶縁します。
耐震制震と比べて、建築物の揺れをもっとも抑えられるので、上層階の揺れが大きいビルタワーマンション採用されやすい
コストが比較的高いので、大規模な住宅で採用される傾向があります。
建築物内部の揺れが少ないので、落下物などによる二次災害が起こりにくいです

◎「免震構造」は、建築物と基礎の間に、積層ゴムをはじめとする「絶縁」部材を入れた免震層を設け、地震による水平動が直接建築物に伝わらないようにした構造を言います。地震によって地盤が早く激しく揺れても、建築物は地盤の揺れに追随せずゆっくり動くために地盤から地震力を大幅に低減し、建築物はほとんど損傷を受けません
免震構造を採用することにより、非免震の場合に比べ地震時の揺れ変形が大幅に低減しています。応答加速度1/5程度となっており、十分な免震効果が確認できます。


耐震構造の揺れ

建築物が丈夫でも、地震のエネルギーが建築物内部に伝わり、2階、3階と階が上がるほど揺れの幅が大きくなります。低層住宅では揺れに対する影響は少ないですが、何十階建のタワーマンションでは大きく揺れてしまう可能性もあります。

制震構造の揺れ

耐震構造の揺れに対して、上の階に行くほど揺れが抑えられます。

免震構造の揺れ

地面の揺れが直接伝わらないため、建築物の揺れは地面の揺れよりも小さくなります。建築物内部の揺れも軽減されて、体感する揺れは実際の3分の1から5分の1程度に感じることもあるようです。


地震対策構造(耐震・制震・免震)の比較一覧表

構造種別

特徴・仕組み

揺れ方の特徴(居住性)

建築物へのダメージ・コスト

適した建築物用途

耐震構造

・柱や壁を太く頑丈にし、補強材を入れて建物自体の「堅さ」で地震に耐える構造。

最も一般的で普及している工法。

・地震のエネルギーが直接伝わるため、上層階ほど揺れ幅が増幅する。

家具の転倒リスクが高い。

大地震では柱・梁・壁にひび割れ等の損傷が生じる可能性がある。

コストは3つの中で最も安価。

戸建て住宅

低層~中層マンション

学校、一般ビル

制震構造

・建築物内に「ダンパー(振動吸収装置)」を設置し、地震エネルギーを吸収する。

耐震構造にプラスして採用されることが多い。

・耐震構造に比べ、揺れを20%~30%程度低減できるとされる。

特に上層階の揺れを抑える効果がある。

柱や梁の損傷を軽減できる。

繰り返しの余震にも効果を発揮する。

コストは中程度。

高層ビル

タワーマンション

リノベーション改修

免震構造

・建築物と基礎の間に「積層ゴム」等の免震装置を入れ、地面と建築物を「絶縁」する。

地面が揺れても建築物はゆっくり動く。

最も揺れを抑えられる応答加速度は1/5程度)。

激しい揺れでも室内では「船に乗っているような」ゆっくりした揺れになる。

建築物本体への損傷はほとんどない。

室内での家具転倒や落下物による二次災害も防げる。

コストは最も高い。

超高層マンション

病院、防災拠点

精密機器工場

美術館

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

地震対策構造(耐震・制震・免震)のコスト・パフォーマンス比較表

構造種別

地震エネルギーへの対応

BCP(事業継続計画)能力

導入コスト(目安)

耐震構造

建築物が耐える(耐力壁・筋交い)

(大破時は使用不可のリスク)

標準(100%)

制震構造

エネルギーを吸収(ダンパー)

(家具転倒を一定抑制)

+5%~+10%

免震構造

揺れを受け流す(積層ゴム)

(即時の事業復旧が可能)

+15%~+25%

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

地震対策構造(耐震・制震・免震)の技術・コストパフォーマンス詳細比較

構造種別

主要メカニズム

応答加速度(揺れの強さ)

大地震後のBCP(事業継続計画)能力

導入コスト目安(耐震を100%とする)

適した建築物の用途・規模

耐震構造

柱・梁・耐力壁を太く頑丈にし、建築物自体の「堅さ」で地震に耐える。構造が直接エネルギーを受ける。

100%(上層階ほど激しく増幅)

(構造体が大破した場合、即時の事業継続は不可)

標準(100%)

小規模・低層の戸建て住宅、一般の中低層ビル、学校建築。

制震構造

建築物内部に「オイルダンパー」や「粘弾性ダンパー」を配置し、地震の振動エネルギーを熱に変換して吸収する。

70%~80%程度に低減

(家具転倒はある程度防げるが、室内の安全確認が必要)

+5%~+10%

高層ビル、タワーマンション、既存ビルのリノベーション耐震補強。

免震構造

基礎と建築物の間に「積層ゴム」や「スライディングベアリング」を設置し、地盤の激しい揺れから建築物を「絶縁」する。

20%程度に激減(1/5に低減)

(室内での落下物もほぼなく、発災直後から事業復旧が可能)

+15%~+25%

超高層マンション、総合病院(救急拠点)、データセンター、精密機器工場。

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。


ライセンス・引用について「この記事は、消防建築防災に携わる技術者専門家、研究、教育、報道目的の方々の参考資料として自由に引用・共有・サイテーションを頂けます出典元をご明記の上ご活用下さい)」


最近日本全国で大小様々な地震が起こっています。万が一の巨大地震にしっかり備えておきましょう
防災袋・防災リュック・防災バッグ(Bag)ローリングストック期限の入れ替え)をしっかりしておきましょう!
家具固定感震ブレーカー避難経路の確認有効です。
部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所社会的使命は、起きてしまった火災地震被害最小限(災・災)に食い止める為に存在しています。今後も、社会課題の解決地域防災に対して真剣取り組んで参ります。


部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所のホームページは、こちらからお進み下さい。


部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社


部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社は、定建築物定期調査・築設備定期検査・火設備定期検査・壁調査と災管理点定期検・火対象物定期点検・家発電設備負荷試験・結送水管耐圧試験・防設備保守点検・防設備改修工事をしている会社です。(築物調査業界築設備検査業界・防点検業界・防業界の専門家

日本は、4枚のプレート北米プレートユーラシアプレート太平洋プレートフィリピン海プレート重なる特殊な国です。

世界の活火山の約7割日本にあり、日本国内111山の活火山があります。(日本一高い山富士山活火山です)

地震の主な原因は、プレートの歪み沈み込み)によるものか、活火山の噴火火山灰の中にはガラス繊維などが含まれています)によるものが地震の主な原因とされています。


地震の種類には、大きく分けて「内陸型(直下型)」と「海溝型(プレート境界型)」があります。
内陸型地震は、地下20キロくらいまでの比較的浅い震源で起こります。内陸部にある岩盤(プレート)に大きな力が加わると、ひずみが蓄積されたり断層(ずれ)や割れが生じたりします。そして、あるタイミングで地表面近くの岩盤が破壊されると、局地的に激しく揺れる原因となります。

一方、海溝型地震は、海のプレートが陸のプレートの先端を引き込みながら沈むときにひずみがたまり、それが限界に達すると陸のプレートが一気に跳ね上がることが原因です。接するプレート面が広ければ広いほど、ずれて動く距離が長ければ長いほど地震の規模は大きくなります。

日本の面積世界全体の0.25%程度と言われています。しかし、日本で起きた地震の回数を計測してみると、それは世界全体の18.5%達するとも言われています。

日本は、世界でも稀にみる地震大国なのです。

最近では、阪神・淡路大震災1995年1月17日・M7.3)や新潟県中越地震2004年10月23日・M6.8)、東日本大震災2011年3月11日・M9.0)、熊本地震2016年4月16日・M7.3)、北海道胆振東部地震2018年9月6日・M6.7)、能登半島地震2024年1月1日・M7.6・震度7)が記憶新しいです。

南海トラフ巨大地震は、今後30年以内に発生する可能性(マグニチュード(M)8~9クラス)について、以下の二つのモデルによる計算結果提示されました。
①「すべり量依存BPTモデル(Slip-Size Dependent BPT model)」による評価:60%~90%程度以上。 地震本部
②「BPTモデル(Brownian Passage Time model)」による評価:20%~50%地震本部
いずれの数値も従来の「約80%程度」という評価を変更するものではなく、「高い」可能性を維持しています。 地震本部

50年以内90%以上の確率で起きると言われています。

首都直下地震(シン・関東大震災)は、30年以内約70%以上の確率で起きると言われています。

30年以内、50年以内というのは、もしかしたら明日かも?明後日かも?(そうだったのか!!池上彰の学べるニュース・テレビ朝日で、池上 彰氏が言っていました)知れません!


池上 彰氏Wikipedia(ウィキペディア)は、⇒こちら外部リンクをご参照ください。


建築物耐震構造・制震構造・免震構造を取り入れることで、震災を最小限に抑える可能性もあります。

巨大地震が発生した後には、建物の倒壊(建築・国土交通省土砂崩れインフラ設備の破損津波火災(消防・総務省消防庁液状化現象順番で襲って来ます。

もしかしたら、南海トラフ巨大地震首都直下地震富士山の噴火同時大連動)に起こるかも!?知れません。実際320年前には、大連動が起きました。

地震後の津波の高さも、30メートルを超えて規格外の高さ・大きさ襲ってくるかも!?知れません。

日本では、まさか!備えて準備をしておく必要があります。

遇者経験から学び賢者歴史から学びます。

人間の脳1日と3/4といわれる様に、寝てしまう約75%忘れてしまいます。よく人間3日忘れてしまう風化してしまう)というのは、この考え方から来ていると思います。

人間の記憶力少しでも伸ばす為には、インプット3割 アウトプット7割にすると脳内に記憶が定着すると言われています。

地震(災害)は予期せぬ時に起こり、人の命財産を奪っていきます。人間が地震に対して抗うことが出来るとすると、定期的建築基準法第12条第1項定建築物定期調査壁調査建築基準法第12条第3築設備定期検査火設備定期検査災管理定期点検消防法第36条)・火対象物定期点検消防法第8条の2の2)・家発電設備負荷試験結送水管耐圧試験防設備保守点検消防法第17条3の3)・防設備改修工事消防法第17条の4)を行って、建物のメンテナンス怠らない事しか出来ません。

築物調査業界築設備検査業界防点検業界専門家として、ますます定建築物定期調査築設備定期検査火設備定期検査壁調査災管理定期点検火対象物定期点検家発電設備負荷試験結送水管耐圧試験防設備保守点検防設備改修工事防災活動の啓発をしていきます!

部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社業界リーディングカンパニーとして作業の効率化安全性を重視して、最新式のデジタル機器導入最新の設備投資積極的に行って、消防法関連といえば部消防点検サービス株式会社建築基準法関連といえば部建築設備二級建築士事務所お客様から言ってもらえる様にE-E-A-T(「Experience(経験)」、「Expertise(専門性)」、「Authoritativeness(権威性)」、「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとった、Googleのウェブサイト品質評価基準)を担保した専門家として会社のブランド化を図って行きます。

部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社は、コンプライアンス(法令・法律遵守)を原則として、安心・安全に努めて参ります。

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部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所  代表取締役 久野 正則消防建築専門家
お客様視点に立って、防災火災地震・地域情報などを中心毎日有料級有益な情報や最新のニュース分かりやすく解説・発信していきます!


表取締役 久野 正則の経歴と生い立ちについては、こちら内部リンクをご参照下さい。

部消防点検サービス株式会社の営戦略については、こちら内部リンクをご参照下さい。


部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所の業品目】


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総務省消防庁             03-5253-5111
国土交通省                 03-5253-8111

愛知県消防庁             052-961-2111
岐阜県消防庁             058-272-1122
三重県消防庁             059-224-2108
静岡県消防庁             054-221-2073

名古屋市消防局
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名古屋市瑞穂消防署   052-852-0119
名古屋市南消防署    052-825-0119
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名古屋市天白消防署   052-801-0119
名古屋市名東消防署   052-703-0119
名古屋市守山消防署   052-791-0119
名古屋市東消防署    052-935-0119
名古屋市中消防署    052-231-0119
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名古屋市中村消防署   052-481-0119
名古屋市中川消防署   052-363-0119
名古屋市港消防署    052-661-0119

名古屋市役所               052-961-1111
一宮市役所                0586-28-8100
春日井市役所               0568-81-5111 
豊田市役所                   0565-31-1212
岡崎市役所                   0564-23-6000
豊橋市役所                   0532-51-2111

岐阜市消防本部          058-262-7161
岐阜市消防本部 予防課 058-263-6065

岐阜市内各消防署
岐阜市中消防署             058-266-8152
東分署                            058-241-3942
東南分署                        058-247-3942
鵜沼分署                        058-245-0911
精華分署                        058-253-0119
岐阜南消防署                 058-272-2012
西分署                            058-272-3942
柳津分署                        058-388-9119
岐阜北消防署                 058-231-5308
黒野分署                        058-239-3942
島分署                            058-233-3942
岩野田分署                     058-232-1942
三輪分署                        058-229-3942
瑞穂分署                        058-327-0119
巣南分署                        058-328-0119
山県分署                        0581-22-0119
美山分署                        0581-55-2119
本巣分署                        058-324-0119
根尾分署                        0581-38-3113
本巣北分署                    0581-34-2119
真正分署                        058-322-0119

岐阜市役所                    058-265-4141
大垣市役所                    0584-81-4111

津市役所                       059-229-3104
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