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消防と建築の専門家が考察する|【最新の防災】豪雨・竜巻・地震・商店街火災から考える「災害レジリエンス」|中部消防点検サービス株式会社 中部建築設備二級建築士事務所

【最新の防災】豪雨・竜巻・地震・商店街火災から考える「災害レジリエンス」|中部消防点検サービス株式会社 中部建築設備二級建築士事務所

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 目次

1. はじめに 災害は「発生した瞬間」だけを見ると、本質を見誤ります 最重要ポイント
2. 2026年9月の災害が示した「想定を超える」という現実
3. 豪雨対策は「建築物」だけでは完成しない
4. 「復旧」と「復興」は同じではない 静岡県牧之原市の竜巻が教えること
5. 竜巻から学ぶ「建築設計」の防災
6. 商店街火災から考える「消防法×建築」の本当の意味
7. 「消防と建築のダブルスタンダード(二重基準)」ではなく、相互補完で考える
8. 「最新の防災」は、災害後の復旧まで設計する
9. 備蓄は「量」だけでなく「使えるか」が重要
10. 「0次防災」は、消防設備士・建築士にも参考になる
11. 現場技術者・実務者が行うべき「防災レジリエンス(回復力)点検・試験・調査・検査」
12. 技術者・実務者へのワンポイントアドバイス
13. 中部地方4県(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)で考える「地域防災」の実務
14. 消防と建築を「ワンストップ(一元化)」で考える意味
15. メリットとデメリット 防災対策は「やればよい」ではない
16. 消防と建築の専門家が答える よくある質問FAQ 防災の疑問
17. 消防と建築の専門家の「ここだけの話」
18. これから求められる「最新の防災エンジニア(専門の技術者)」とは?
19. 防災エヴァンジェリスト(伝道者)、防災フロンティスト(開拓者)、防災のパイオニア(先駆者)へ
20. 消防と建築の専門家としてのまとめ 「災害に強い建築物」から「災害後も立ち上がれる地域」へ 最重要ポイント
21. 参考文献・出典元・引用元・参照先 一覧(一次情報リンク・信頼性担保資料)



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消防法と建築基準法をつなぐ防災対策とは?


1. はじめに 災害は「発生した瞬間」だけを見ると、本質を見誤ります 最重要ポイント

2026年9月、私たち消防と建築の専門家は改めて「災害の恐ろしさ」と「復旧の難しさ」を突き付けられています。

青森県鰺ヶ沢町では2026年9月2日未明に線状降水帯が発生し、24時間降水量225ミリを観測しました。道路が冠水しただけではありません。水が引いた後には、道路の舗装が数十メートルにわたってえぐられ、地盤が露出する被害も確認されています。

静岡県浜松市では、相次ぐ豪雨や2026年7月28日の熊本地震を踏まえ、指定避難所への防災井戸、組み立て式仮設トイレ、アンダーパス冠水検知センサーなどを盛り込んだ約28億円の補正予算案が示されました。

更に静岡県牧之原市では、2025年9月の竜巻から1年を迎えても、住宅被害は1,350棟、70世帯がみなし仮設住宅などで生活しています。牧之原市は復興状況を「6割を超えた程度」としています。

そして三重県伊勢市では、明倫商店街の火災で店舗・住宅など59棟が焼け、焼失面積は約4,300平方メートルに及び、出火から約44時間後に鎮火しました。

これらは一見すると、別々の災害です。しかし、消防と建築の専門家として見ると共通点があります。

それは、「災害に強い地域」とは、災害を完全に防ぐ地域ではなく、被害を抑え、命を守り、機能を維持し、出来るだけ早く日常を取り戻せる地域であるということです。

これこそが、これからの最新の防災に求められる「防災レジリエンス(回復力)」です。

消防法だけでもありません。建築基準法だけでもありません。防災設備だけでもありません。ハザードマップだけでもありません。消防・建築・土木・気象・避難・地域コミュニティ・生活再建を横断して考えること。消防から建築までワンストップ(一元化)で捉えることに、これからの防災実務の本質があります。


2. 2026年9月の災害が示した「想定を超える」という現実

鰺ヶ沢町の豪雨 水が引いてから被害が見える

2026年9月2日、青森県では線状降水帯が発生し、鰺ヶ沢町では24時間降水量225ミリを観測しました。更に鰺ヶ沢町周辺では1時間に約90ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、住宅街の道路が川のようになり、車両が水没するなどの被害が発生しました。

ここで重要なのは、「浸水した」という結果だけを見ることではありません。豪雨では、降雨⇒表面流出⇒道路冠水⇒側溝・水路の能力超過⇒洗掘⇒路盤損傷⇒交通機能低下⇒孤立という連鎖が発生する可能性があります。

今回、鰺ヶ沢町では水が引いた後に道路の舗装がえぐられ、地中が露出している状況が確認されました。つまり、「水がなくなった=災害が終わった」ではありません。むしろ水が引いてから、道路、地盤、建築物基礎、電気設備、給排水設備などの本当の被害が見えてくる場合があります。これは建築・設備技術者・実務者にとって非常に重要な視点です。

雨量の数字を「危険度」に変換する

気象庁によれば、1時間雨量30ミリ以上50ミリ未満は「激しい雨」、50ミリ以上80ミリ未満は「非常に激しい雨」、80ミリ以上は「猛烈な雨」とされています。30ミリ以上50ミリ未満では道路が川のようになることがあり、50ミリ以上では車の運転が危険になるとされています。

ここで技術者・実務者が注意したいのは、単純に「何ミリなら安全」と判断しないことです。同じ雨量でも、地形・土地の高さ・排水能力・河川水位・内水氾濫の可能性・土砂災害警戒区域・地下空間・道路構造・建築物用途・避難経路によって危険性は変化します。従って、雨量だけでなく「その雨が、どこに、どのような被害を発生させるのか?」を見る必要があります。


3. 豪雨対策は「建築物」だけでは完成しない

豪雨対策というと、屋根、外壁、防水、止水板など建築物側の対策を想像しがちです。しかし、実際の災害では建築物に到達する前のインフラが機能しなくなることがあります。例えば、道路冠水⇒アンダーパス通行不能⇒消防車両の進入困難⇒避難経路の寸断という事態です。このため、静岡県浜松市がアンダーパスの冠水検知センサーや排水機能の強化を防災対策に盛り込んだことは、重要な方向性です。防災設備は「建築物の中だけ」を見る時代ではありません。これからは、建築物+敷地+道路+地域インフラ という面的な防災が重要になります。

災害時の「防災レジリエンス」5段階モデル

段 階

主要な目的と概念

関係する専門分野・対応法令

事前(平時)

被害を減らす:耐震化、止水対策、消防設備保守点検、備蓄整備

建築士・消防設備士・土木(建築基準法・消防法)

発災直後

命を守る:警報発令、迅速な避難、初期消火、安否確認

消防機関・気象庁・自治体・防火管理者

応急対応

機能を維持する:非常電源運用、給水、仮設トイレ、道路復旧

設備技術者・土木・自治体防災担当

復旧(短期)

生活を取り戻す:建築物修繕、罹災証明発行、応急仮設住宅提供

建築士・行政福祉部門・土地家屋調査士

復興(長期)

次の災害に強くする:都市計画見直し、設備高度化更新、地域防災力強化

全専門領域・地方自治体・地域コミュニティ

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

この5段階を一連の流れとして設計することが、最新の防災における重要な考え方です。


4. 「復旧」と「復興」は同じではない 静岡県牧之原市の竜巻が教えること

2025年9月5日、静岡県牧之原市などを襲った竜巻は、風速約75m/s、気象庁の調査で日本版改良藤田スケールJEF3と判定されました。静岡県牧之原市では住宅1,350棟に被害が発生し、2026年9月2日時点でも70世帯がみなし仮設住宅や県営住宅で生活しています。静岡県牧野之原市は復興状況を「6割を超えた程度」としています。

ここから分かるのは、「建築物が直れば復興完了」という考え方では不十分だということです。被災者にとっては、住宅、仕事、店舗、学校、通勤、地域コミュニティ、家族構成、高齢者の生活、ペット、心理的負担などが全て生活の一部です。住宅の修理が終わっても、仕事が戻らなければ生活は戻りません。道路が復旧しても、店舗が再開できなければ地域経済は戻りません。建築物が完成しても、災害を思い出して不安を感じるなら、生活再建はまだ途中です。これは、防災を「建築物性能」だけで考えてはいけない理由です。


5. 竜巻から学ぶ「建築設計」の防災

静岡県牧之原市の被災者の中には、次の住宅では竜巻被害を教訓として平屋を選び、窓を小さくするなどの設計上の工夫を考えている事例も報じられています。もちろん、平屋や窓を小さくすることだけで竜巻被害を防止できるわけではありません。しかし、重要なのは、 「被災経験を次の建築計画へフィードバックする」という姿勢です。

建築士が防災を考える場合、耐震だけでなく、屋根材の固定・外装材の飛散対策・開口部の防護・ガラス破損への配慮・飛来物対策・避難できる安全な場所 ・非常時の電源・浸水時の設備高さ・復旧しやすい設備計画などを総合的に検討する必要があります。

ここで注意したいのは、建築基準法は最低限の安全基準を定める制度であり、「その建築物があらゆる災害に対して無被害になること」を保証する法律ではないという点です。建築基準法、建築基準法施行令等の基準を満たした上で、地域の災害リスクを把握し、必要に応じて性能を上乗せする。これが実務的な防災設計です。


6. 商店街火災から考える「消防法×建築」の本当の意味

2026年8月31日、三重県伊勢市の明倫商店街で火災が発生しました。店舗、住宅、隣接するホールなど59棟が焼け、焼失面積は約4,300平方メートル。出火から約44時間後に鎮火しました。この火災については、現在も出火原因などの調査が行われているため、原因を断定することは出来ません。一方、報道ではアーケード周辺の延焼についても注目されています。警察の実況見分では、駅に近いアーケード出入口周辺が重点的に調べられています。

ここで消防設備士・建築士が考えるべきことがあります。それは、「消防用設備等があるか」だけではなく、「建築物全体として火災時に機能するか」ということです。

消防法の役割

消防法では、防火対象物の用途・規模等に応じて消防用設備等の設置、維持、点検、試験、報告、防火管理、防災管理などについて規定されています。消防用設備等については、定期的な点検・試験と、その結果の報告が義務付けられています(消防法第17条の3の3)。総務省消防庁も消防用設備等の点検・試験基準、点検・試験要領、点検・試験票等を公開しています。また、一定の防火対象物については、防火対象物定期点検制度があります。重要なのは、点検・試験を「書類を作る作業」と考えないことです。点検・試験の本来の目的は、火災発生時に消防用設備等が機能する状態を維持することです。

建築基準法の役割

一方、建築基準法は、建築物の構造、安全、防火、避難などについて幅広く規定しています。例えば、建築物の用途、規模、地域、構造等によって、防火区画、耐火・準耐火性能、避難施設、排煙設備等に関する規定が関係します。従って、消防法=消防用設備等だけ、建築基準法=構造だけ、という理解は適切ではありません。消防法と建築基準法は目的や規制体系が異なりますが、建築物の防火安全を考える上では相互に関係します。


7. 「消防と建築のダブルスタンダード(二重基準)」ではなく、相互補完で考える

実務では、消防法と建築基準法を別々に確認することがあります。しかし、災害は法律ごとに発生してくれるわけではありません。例えば火災では、出火⇒煙発生⇒火災感知⇒警報⇒避難⇒防火区画⇒初期消火⇒消防隊活動⇒延焼防止という一連の流れがあります。この一連の流れを考えると、消防用設備等だけでも、建築計画だけでも不十分です。

私たち消防と建築の専門家は、これを「消防と建築のダブルスタンダード(二重基準)」として遠ざけるのではなく、消防と建築の異なる専門基準を相互補完させることとして捉えることが重要だと考えます。法律は最低限の基準です。現場の防災は、その最低基準を出発点として、「実際に災害が発生したらどうなるのか?」まで考える必要があります。

消防法・建築基準法を横断した火災安全統合チェック

火災の局面

消防法の視点(設備・管理)

建築基準法の視点(構造・計画)

技術者・実務者の確認ポイント

出火・早期発見

自動火災報知設備、火気管理制度

用途規制、火気使用室の制限

感知器配置の網羅性と火元周りの可燃物管理

初期消火

消火器、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備

消火活動用スペースの確保

設備の操作性と有効範囲・水圧維持

煙制御・警報

非常警報設備、非常放送設備

防煙区画、排煙設備、排煙口

煙の流動経路と非常放送設備の聴音環境

避難誘導・安全

誘導灯、避難器具(救助袋等)

避難階段、歩行距離、直通階段

避難障害物の有無と2方向避難の完全性

延焼防止・区画

危険物管理、防火管理者設置

耐火構造、防火区画、防火設備

防火ダンパー・防火戸・防火シャッターの作動性と連動性

消防隊活動

連結送水管、消防用水、無線通信

非常用エレベーター、進入用開口部

消防隊の進入動線と送水口周辺の障害物

維持管理・点検・試験・調査・検査

定期点検報告(年に2回点検/年に1回試験)

特定建築物定期調査・外壁調査・建築設備定期検査・防火設備定期検査

両制度の点検・試験・調査・検査結果共有と未改修箇所の早期営繕

図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。


8. 「最新の防災」は、災害後の復旧まで設計する

静岡県浜松市が指定避難所136か所への防災井戸設置や、組み立て式仮設トイレ235台の購入を盛り込んだことは、非常に示唆的です。これは「避難所に人を入れる」という従来型の防災から、「避難生活を継続可能にする」という防災へ進んでいるからです。

災害時には、断水が起こる可能性があります。そこで重要になるのが、飲料水、生活用水、トイレ、非常電源、照明、通信、空調、衛生、プライバシーです。つまり、避難所そのものを「一時的な建築物・設備システム」として考える必要があります。


9. 備蓄は「量」だけでなく「使えるか」が重要

政府広報オンラインでは、家庭の食品備蓄について、最低3日分、できれば1週間分程度を目安とし、普段の食品を少し多めに購入して古いものから使い、消費した分を買い足すローリングストックが紹介されています。水についても、1人1日3リットルが目安として示されています。

しかし、技術者・実務者としてもう一歩踏み込みたいのは、「備蓄している」ことと「災害時に使える」ことは違うという点です。例えば、水はあるが運べない、食料はあるが加熱できない、電池はあるが対応機器がない、簡易トイレはあるが処理方法が分からない、発電機はあるが燃料管理が出来ていない、という状態では、備蓄の性能を十分に発揮できません。だからこそ、備蓄は「購入」で終わらせず、「使用訓練」まで行うことが重要です。


10. 「0次防災」は、消防設備士・建築士にも参考になる

近年注目されている「0次防災」は、外出先などで災害に遭遇した直後に、自分の身を守るための小さな備えです。例えば、小型ライト、予備電池、眼鏡、コンタクト用品、常備薬、ウェットシート、ビニール袋、モバイルバッテリー、身分証等の必要情報などです。重要なのは、重装備を常時携帯することではありません。「自分にとって生命線になるものは何か?」を考えることです。

これは建築物の防災計画にも通じます。建築物についても、「この建築物の生命線は何か?」と考えてみます。例えば病院なら電源。共同住宅なら給水・エレベーター・通信。店舗なら電源・通信・冷蔵設備。消防用設備等なら自動火災報知設備 受信機・非常電源・消防用水。事業所なら通信・データ・電源。こうして「生命線」を洗い出すと、防災対策の優先順位が見えてきます。


11. 現場技術者・実務者が行うべき「防災レジリエンス(回復力)点検・試験・調査・検査」

防災設備を点検・試験・調査・検査する際には、単純に「設置されているか?」だけではなく、次の視点を加えることを推奨します。

技術者・実務者のための「建築物防災レジリエン(回復力)ス」統合点検・試験・調査・検査表

点検・試験・調査・検査項目

確認内容・実務的評価ポイント

関連法令・技術基準

判 定

消防用設備等

消火器・自動火災報知設備・誘導灯・避難器具が正常に機能し、即座に使える状態か?

消防法第17条の3の3

OK/□ 要改善

非常電源

停電時に火災報知、給水ポンプ、非常照明設備等に必要な電源が連続供給できるか?

消防法施行令第29条の2/建築基準法施行令第126条の9

OK/□ 要改善

避難経路・区画

廊下・階段・防火戸周辺に障害物がなく、浸水や煙の流入リスクが考慮されているか?

建築基準法第35条/消防法第8条の2の4

OK/□ 要改善

浸水対策・電気設備

受変電設備、自家発電設備、ポンプ類が想定浸水深より高い位置にあるか?

建築基準法(構造・設備)/水防法

OK/□ 要改善

アクセス性

周辺道路の冠水やアンダーパス通行不能時に消防隊や点検者が到達可能か?

消防法第1条/地域防災計画

OK/□ 要改善

給水・生活用水

断水時にも受水槽残水、防災井戸、可搬型ポンプで生活用水が確保できるか?

建築物衛生法/自治体防災条例

OK/□ 要改善

衛生・仮設トイレ

断水・下水逆流時に使用できる組み立て式トイレやマンホールトイレが用意されているか?

災害対策基本法/自治体避難所マニュアル

OK/□ 要改善

通信・情報伝達

停電や通信障害時にも館内放送、特設公衆電話、防災行政無線が機能するか?

消防法(非常放送設備) /電気通信事業法

OK/□ 要改善

備蓄運用・訓練

3日~1週間分の備蓄が確保され、定期的な消費・試走・使用訓練を行っているか?

厚生労働省・農林水産省ガイドライン

OK/□ 要改善

復旧計画・体制

被災後に誰が一次点検・試験・調査・検査を行い、どの専門会社に復旧依頼するか取り決めがあるか?

消防法(防火管理計画)/建築基準法

OK/□ 要改善

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

このチェックシートの最大のポイントは、消防用設備等だけで終わらないことです。「災害後に、この建築物は本当に使い続けられるのか?」という問いを持つことです。


12. 技術者・実務者へのワンポイントアドバイス

防災の現場で最も危険なのは、「法令に適合しているから大丈夫」という思い込みです。法令適合は重要です。しかし、それは防災のゴールではありません。

消防法、消防法施行令、消防法施行規則、建築基準法、建築基準法施行令、更に水防法、災害対策基本法、地方自治体の条例・地域防災計画など、複数の制度が関係します。また、条例や特定行政庁の運用、管轄の消防本部の指導、建築確認上の条件など、個別案件によって確認すべき事項も変わります。従って、実務では法令確認⇒現地確認⇒リスク評価⇒改善提案⇒維持管理⇒訓練⇒再評価というPDCAサイクルを回すことが重要です。

消防と建築の専門家のここだけの話 現場の感想

私たち消防と建築の専門家が現場で多くの建築物を点検・試験・調査・検査してきた経験からお伝えしたい『本音』があります。それは、法令の点検・試験・調査・検査票に『異常なし』のチェックが並んでいても、いざ大雨や地震が起きた際に『自家発電設備の燃料が古くて始動しない』、『浸水対策で取り付けた止水板の保管場所が遠く、設置が間に合わない』といった運用上の盲点が非常に多いということです。法令適合は『最低限のスタートライン』に過ぎません。現場の技術者・実務者は『実際に水が押し寄せた時、煙が流れた時、誰がどう動くのか?』という泥臭いシミュレーションを常に意識して改善提案を行うことが求められます。


13. 中部地方4県(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)で考える「地域防災」の実務

部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所営業エリアとする中部地方4県は愛知県岐阜県三重県静岡県です。この地域には、都市部、山間部、沿岸部、河川流域、工業地域、商業地域、住宅密集地域など、異なる災害リスクがあります。

愛知県名古屋市愛西市阿久比町あま市安城市一宮市稲沢市犬山市岩倉市大口町大治町大府市岡崎市尾張旭市春日井市蟹江町蒲郡市刈谷市北名古屋市清須市幸田町江南市小牧市設楽町新城市瀬戸市高浜市武豊町田原市知多市知立市津島市東栄町東海市東郷町常滑市飛島村豊明市豊川市豊田市豊根村豊橋市豊山町長久手市西尾市日進市半田市東浦町扶桑町碧南市南知多町美浜町みよし市弥富市などがあります。都市型水害、南海トラフ巨大地震、津波、液状化、火災、工場・物流施設の防火安全などを複合的に考える必要があります。

岐阜県岐阜市大垣市各務原市笠松町可児市岐南町多治見市土岐市羽島市瑞穂市などでは、河川氾濫、内水氾濫、土砂災害、地震、地域によっては大雪など、複合的なリスクがあります。

三重県津市四日市市桑名市鈴鹿市などでは、南海トラフ巨大地震、津波、高潮、河川氾濫、工業地帯の防災、密集市街地域の火災などを総合的に考える必要があります。今回の伊勢市明倫商店街の火災は、商業地域の防火安全と地域の生活再建を考える上で、非常に重要な事例です。

静岡県浜松市湖西市磐田市袋井市などでは、南海トラフ巨大地震、津波、豪雨、河川氾濫、土砂災害、竜巻など、複数の災害を想定する必要があります。浜松市が2026年に防災井戸、仮設トイレ、アンダーパス冠水センサーなどを防災施策に組み込んだことは、この地域においても「発災後の生活継続」を考える必要性を示しています。

中部地方4県(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)の地域災害リスクと推奨対策

県名・自治体名

地理的・都市構造的特徴

主要な想定災害リスク

推奨される消防と建築の統合対策

愛知県(名古屋市、豊田市、岡崎市、一宮市、豊橋市、春日井市等)

大都市部・臨海工業帯・河川下流域(ゼロメートル地帯含む)

南海トラフ巨大地震、津波、都市型内水氾濫、高層ビル火災、液状化

電気設備の嵩上げ設置、止水板・排水ポンプ強化、大規模建築物の自動火災報知設備・非常電源高度化

岐阜県(岐阜市、大垣市、各務原市、多治見市、可児市等)

木曽三川流域・山間部・多雪地帯

河川氾濫、土砂災害、内水氾濫、直下型地震

浸水時のバックアップ電源確保、土砂災害警戒区域内の建築構造補強、孤立対策用備蓄

三重県(津市、四日市市、桑名市、鈴鹿市、伊勢市等)

沿岸部・コンビナート地帯・木造密集商店街

南海トラフ巨大地震・津波、高潮、密集市街地火災(伊勢市等)

アーケード等の延焼防止区画、消防水利の確保、木造建築物の感震クラッシャー・耐火化

静岡県(浜松市、湖西市、磐田市、袋井市、牧之原市等)

駿河湾沿岸・広大な山林・風雨災害多発地帯

南海トラフ巨大地震、津波、強風・竜巻(牧之原市等)、アンダーパス冠水

屋根材・外装材の飛散防止補強、防災井戸・仮設トイレ設置、アンダーパス冠水検知システム

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。


14. 消防と建築を「ワンストップ(一元化)」で考える意味

災害は、「これは消防法の問題」、「これは建築基準法の問題」、「これは土木の問題」、「これは自治体の問題」と分類して発生するわけではありません。例えば豪雨であれば、道路冠水⇒建築物浸水⇒受変電設備停止⇒停電⇒給水ポンプ停止⇒断水⇒エレベーター停止⇒高齢者・要配慮者の移動困難⇒避難・生活継続に影響という連鎖が起こり得ます。

だからこそ、これからの防災では、消防から建築までワンストップ(一元化)という視点が重要になります。消防設備士の知識。建築士の知識。設備技術者の知識。防災担当者の知識。行政の知識。これらを組み合わせることで、単独の専門領域では見えなかったリスクが見えてきます。


15. メリットとデメリット 防災対策は「やればよい」ではない

防災対策を高度化するメリットには以下の点があります。人的被害を抑えられる可能性が高まる・設備停止による事業中断を減らせる・避難の判断が早くなる・復旧期間を短縮できる可能性がある・施設管理者の判断基準が明確になる・地域全体のレジリエンス(回復力)向上に繋がる。

一方で、デメリットや課題もあります。初期費用が必要・維持管理費が必要・設備を導入しても訓練しなければ機能しない・複数の法令・条例を確認する必要がある・担当者が変わるとノウハウが失われる可能性がある・過剰設備となる可能性もある。

従って重要なのは、「高価な設備を導入すること」ではなく、「リスクに対して費用対効果の高い対策を選ぶこと」です。

防災対策高度化のメリット・デメリットと比較検討フレームワーク

評価軸

防災対策高度化のメリット(ベネフィット)

導入・運用におけるデメリット・課題

安全・生命保全

災害時の迅速避難・初期消化により人的被害を未然・最小限に防止

過剰なシステム導入による避難時の操作複雑化リスク

BCP(事業継続計画)

設備損傷や停電・断水による事業中断期間を大幅短縮(経済損失低減)

初期投資コスト(CAPEX)及び維持管理・点検費用(OPEX)の増加

法令・コンプライアンス

消防法・建築基準法の適法性維持、行政指導への確実な対応

消防・建築の重複手続による調整コストや専門知識習得の手間

地域・社会的信頼

施設利用者や地域住民に対する高いエンゲージメントとブランド価値向上

定期的な訓練・教育を怠ると「形骸化」し機能しないリスク

最適化・意思決定

ワンストップ相談により不要な過剰スペック投資を回避可能

従来慣行からの意識改革(パラダイムシフト)が必要

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。


16. 消防と建築の専門家が答える よくある質問FAQ 防災の疑問

Q1:消防用設備等を点検していれば災害対策は十分ですか?
A1:いいえ。
消防用設備等の点検は火災安全上重要ですが、豪雨、地震、竜巻、停電、断水、道路寸断など、複合災害への備えまで自動的に完了するわけではありません。消防用設備等の点検に加えて、建築物、避難経路、非常電源、浸水リスク、通信、備蓄などを総合的に確認することが重要です。

Q2:建築基準法に適合している建築物なら災害に強いですか?
A2:法令適合は重要ですが、「あらゆる災害に無被害」という意味ではありません。
建築基準法は建築物の安全等について最低限の基準を定める制度であり、地域固有の災害リスクに応じて、更に対策を検討することが重要です。

Q3:豪雨のときは何を基準に避難すればよいですか?
A3:雨量だけでなく、気象庁の防災気象情報、自治体の避難情報、河川水位、土砂災害危険度、周辺の浸水状況などを総合的に確認して下さい。
国土交通省は洪水ハザードマップマイ・タイムラインについて情報を公開しています。

Q4:備蓄は何日分必要ですか?
A4:政府広報では最低3日分、出来れば1週間分程度の食品備蓄が望ましいとされています。

Q5:0次防災とは何ですか?
A5:外出中など、災害発生直後から安全な場所へ移動するまでのための身近な備えという考え方です。
自分にとって「生命線」となるものを考えることが重要です。

Q6:商店街の火災対策で重要なことは何ですか?
A6:消防用設備等だけではありません。
建築物の構造、延焼経路、区画、避難経路、煙対策、消防活動空間、防火管理、設備の維持管理などを総合的に確認する必要があります。


17. 消防と建築の専門家の「ここだけの話」

災害現場を考えるとき、私たち消防と建築の専門家は「設備があるか?」よりも、「その設備が災害の瞬間に使える状態なのか?」を見ることが重要だと考えます。

例えば、自動火災報知設備が設置されていても、受信機が正常に作動しなければ意味がありません。非常電源があっても、必要な負荷に電力を供給できなければ意味がありません。避難経路があっても、物品が置かれていれば避難の妨げになります。防災井戸があっても、停電時に汲み上げられなければ機能を発揮できません。備蓄食料があっても、食べ方が分からなければ活用できません。

つまり、防災の本質は「モノ」ではなく、人・設備・建築・運用を繋げることにあります。これが、現場の技術者・実務者に求められる防災エンジニア(専門の技術者)の姿勢です。


18. これから求められる「最新の防災エンジニア(専門の技術者)」とは?

これからの最新の防災エンジニア(専門の技術者)は、単に設備を設置する技術者・実務者ではありません。気象情報を読み、ハザードマップを確認し、建築物を評価し、消防用設備等を確認し、避難経路を考え、非常電源を確認し、復旧までの時間を考える。更に、行政、所有者、管理者、利用者、地域住民と情報を共有する。そのような横断的な能力が求められます。

そして、最新の防災ソリューション(解決・解答・提案)とは、必ずしも最新機器を導入することではありません。既存設備を適切に維持し、リスクの高い部分を特定し、必要な場所に必要な対策を行う。これも立派な最新の防災ソリューション(解決・解答・提案)です。更に、現場で得られた経験を次の建築・設備計画へ反映させることが、最新の防災エビデンス(根拠・証拠)を蓄積することに繋がります。


19. 防災エヴァンジェリスト(伝道者)、防災フロンティスト(開拓者)、防災のパイオニア(先駆者)へ

防災は、専門家だけの仕事ではありません。消防設備士が建築を理解する。建築士が消防を理解する。設備技術者が気象を理解する。管理者が設備の仕組みを理解する。住民が避難の仕組みを理解する。行政が現場の課題を理解する。この相互理解が進むことで、防災は「特別なもの」から「日常の仕組み」になります。

その意味で、私たち消防と建築の専門家は単なる防災担当者ではなく、最新の防災エヴァンジェリスト(伝道者)として、防災知識を社会へ伝えていく必要があります。更に、これまでの常識にとらわれず、最新の防災フロンティスト(開拓者)として新しい防災の形を開拓する。そして、災害から得られた教訓を次の建築・設備・地域計画に反映する、最新の防災のパイオニア(先駆者)になることが重要です。


20. 消防と建築の専門家としてのまとめ 「災害に強い建築物」から「災害後も立ち上がれる地域」へ 最重要ポイント

2026年9月2日の青森県鰺ヶ沢町では、豪雨によって道路そのものが損傷しました。静岡県浜松市では、防災井戸や仮設トイレ、冠水センサーなど、発災後の生活・都市機能を意識した対策が進められています。静岡県牧之原市では、竜巻から1年が経過しても70世帯が仮設住宅等で生活しています。三重県伊勢市では商店街火災によって多数の建築物が焼失し、火災後には罹災証明書の受付など、生活再建が始まっています。

これらの事例から分かることは明確です。災害対策のゴールは、災害を完全に消すことではありません。災害が発生したとき、命を守る。被害を小さくする。建築物を守る。消防・電気・水・通信などの機能を維持する。避難生活を支える。復旧を早める。商いを早期に再開する。そして、次の災害に備えて改善する。この循環を作ることが、本当の防災レジリエンス(回復力)です。

消防法、消防法施行令、建築基準法、建築基準法施行令、地方自治体の条例、地域防災計画などを個別に確認するだけではなく、それぞれの制度を「災害時に人の命を守る」という目的の中で結び付けて考える。それが、これからの防災実務に必要な姿勢です。

最新の防災とは、最新機器を買うことではありません。最新の防災とは、最新の知見とエビデンス(根拠・証拠)を現場へ落とし込み、人・建築・消防・設備・インフラ・地域を繋ぎ、災害後も生活を再建できる仕組みをつくることです。そして、消防から建築までワンストップ(一元化)で防災を考えることが出来れば、消防設備士、建築士、設備技術者・実務者、防災関係者それぞれの専門性を、より大きな防災力へ変えることが出来ます。

災害は、いつ起こるか分かりません。しかし、「何が起きるか?」を想像し、「何を守るか?」を決め、「どう復旧するか?」を事前に考えることは出来ます。今日の点検・試験・調査・検査・改修・工事。今日の訓練。今日の備蓄。今日の建築計画。今日の地域との対話。その一つひとつが、明日の命を守ります。これこそが、私たち消防と建築の専門家が現場から社会へ伝えていくべき、最新の防災です。

作成日:2026年9月5日
防と築の専門家
部消防点検サービス株式会社
部建築設備二級建築士事務所
代表取締役 久野 正則


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21. 参考文献・出典元・引用元・参照先 一覧(一次情報リンク・信頼性担保資料)

情報の正確性を期するため、最新の法規に基づいた以下の公的機関の資料(エビデンスリンク)を参照しております。

【気象・豪雨】
気象庁「雨の強さと降り方」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tenki_chuui/rain_intensity.html
気象庁「雨・雪について」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/ame_bou/index.html
気象庁「新たな防災気象情報の発表基準等」
https://www.jma.go.jp/jma/press/index.html
青森県「2026年9月2日の土砂災害危険警報に係る被害状況」
https://www.pref.aomori.lg.jp/
青森テレビ「鰺ヶ沢町の豪雨被害」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/atv/

【洪水・避難】
国土交通省「洪水浸水想定区域図・洪水ハザードマップ」
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/hazardmap/

【消防法・消防用設備等】
総務省消防庁「消防用設備等の点検基準、点検要領、点検票」
https://www.fdma.go.jp/relocation/neuter/topics/fieldList4_2.html
総務省消防庁「防火管理、消防用設備」
https://www.fdma.go.jp/
総務省消防庁「令和7年版消防白書・防火管理制度」
https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/
総務省消防庁「火災予防分野における技術カタログ」
https://www.fdma.go.jp/

【静岡県牧之原市・竜巻】
牧之原市「令和7年牧之原市台風15号に伴う竜巻等災害から1年を経過しての市長コメント」
https://www.city.makinohara.shizuoka.jp/
SBSテレビ「国内最大級の竜巻被害から1年」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/sbs/

【静岡県浜松市】
浜松市「2026年9月補正予算案(防災井戸・仮設トイレ・アンダーパス冠水センサー等)」
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/

【三重県伊勢市・商店街火災】
東海テレビ「発生約44時間でようやく鎮火」
https://www.tokai-tv.com/newsone/
東海テレビ「被災店主『どのような生活していいか…』」
https://www.tokai-tv.com/newsone/

【家庭備蓄】
政府広報オンライン「何をどれだけ? 食べながら備える食品の家庭備蓄」
https://www.gov-online.go.jp/featured/201408/
政府広報オンライン「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202103/1.html
総務省消防庁消防法消防法施行令国土交通省建築基準法建築基準法施行令日本政府内閣府内閣府防災担当内閣府防災情報のページ中央防災会議地震調査研究推進本部災害対策基本法気象庁総務省厚生労働省農林水産省林野庁経済産業省文部科学省環境省中小企業庁国土地理院自治体ウェザーニューズBCP(事業継続計画)e-Gov法令検索等各省庁各種法令
愛知県耐震改修促進計画岐阜県地震防災基本条例三重県地震対策推進条例静岡県地震防災条例TOUKAI-0
愛知県防災局三重県防災対策部静岡県危機管理部岐阜県防災課公表資料
愛知県岐阜県三重県静岡県 各防災計画(令和5年度版)
愛知県岐阜県三重県静岡県 各県建築部局公表資料(2024年度版)


補足コラム ハード面の対策(中部地方4県『愛知県・岐阜県・三重県・静岡県』ならこの工法がおすすめ)

「被災後の補修・改修選び」を鑑みて

【保存版】中部地方4県の巨大地震に勝つ! 耐震・制震・免震の選び方

将来必ず来るとされる南海トラフ巨大地震愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の各県は、南海トラフ巨大地震の「防災対策推進地域」や「津波避難対策特別強化地域」に指定されています。愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の被害を少しでも軽減出来る対策を論じたいと思います。従来建築物・防火対象物の『耐震』だけでなく、避難所機能を維持できる『制震・免震』への要求が高まることが予測されます。そこで、改めて各構造の違いを整理します。

南海トラフ巨大地震 地震から命を守る前提条件! 建築物・防火対象物・避難ビル等に求められる構造性能(耐震・制震・免震)


耐震構造の特徴

壁や柱を強化したり、補強材を入れたりする事で建築物自体の堅さと強さで地震に抗(あらが)います。
コストに応じて耐震箇所を設定できるので予算を抑えることができる。
建築物の揺れ他の構造に比べて大きい
地震の規模が大きくなると、などが損傷する恐れもあります。

制震構造の特徴

◎建築物内に配置した制震部材ダンパーなど、振動を軽減するもの)で地震のエネルギーを吸収します
耐震構造に比べて地震時の揺れを抑えられる
地震の規模が大きくなっても損傷を抑えられる


免震構造の特徴

◎建築物と地面のあいだに免震部材積層ゴムダンパー)を設置する事で、建築物が受ける地震のエネルギーを吸収し、地面から建築物を絶縁します。
耐震制震と比べて、建築物の揺れをもっとも抑えられるので、上層階の揺れが大きいビルタワーマンション採用されやすい
コストが比較的高いので、大規模な住宅で採用される傾向があります。
建築物内部の揺れが少ないので、落下物などによる二次災害が起こりにくいです

◎「免震構造」は、建築物と基礎の間に、積層ゴムをはじめとする「絶縁」部材を入れた免震層を設け、地震による水平動が直接建築物に伝わらないようにした構造を言います。地震によって地盤が早く激しく揺れても、建築物は地盤の揺れに追随せずゆっくり動くために地盤から地震力を大幅に低減し、建築物はほとんど損傷を受けません
免震構造を採用することにより、非免震の場合に比べ地震時の揺れ変形が大幅に低減しています。応答加速度1/5程度となっており、十分な免震効果が確認できます。


耐震構造の揺れ

建築物が丈夫でも、地震のエネルギーが建築物内部に伝わり、2階、3階と階が上がるほど揺れの幅が大きくなります。低層住宅では揺れに対する影響は少ないですが、何十階建のタワーマンションでは大きく揺れてしまう可能性もあります。

制震構造の揺れ

耐震構造の揺れに対して、上の階に行くほど揺れが抑えられます。

免震構造の揺れ

地面の揺れが直接伝わらないため、建築物の揺れは地面の揺れよりも小さくなります。建築物内部の揺れも軽減されて、体感する揺れは実際の3分の1から5分の1程度に感じることもあるようです。


地震対策構造(耐震・制震・免震)の比較一覧表

構造種別

特徴・仕組み

揺れ方の特徴(居住性)

建築物へのダメージ・コスト

適した建築物用途

耐震構造

・柱や壁を太く頑丈にし、補強材を入れて建物自体の「堅さ」で地震に耐える構造。

最も一般的で普及している工法。

・地震のエネルギーが直接伝わるため、上層階ほど揺れ幅が増幅する。

家具の転倒リスクが高い。

大地震では柱・梁・壁にひび割れ等の損傷が生じる可能性がある。

コストは3つの中で最も安価。

戸建て住宅

低層~中層マンション

学校、一般ビル

制震構造

・建築物内に「ダンパー(振動吸収装置)」を設置し、地震エネルギーを吸収する。

耐震構造にプラスして採用されることが多い。

・耐震構造に比べ、揺れを20%~30%程度低減できるとされる。

特に上層階の揺れを抑える効果がある。

柱や梁の損傷を軽減できる。

繰り返しの余震にも効果を発揮する。

コストは中程度。

高層ビル

タワーマンション

リノベーション改修

免震構造

・建築物と基礎の間に「積層ゴム」等の免震装置を入れ、地面と建築物を「絶縁」する。

地面が揺れても建築物はゆっくり動く。

最も揺れを抑えられる応答加速度は1/5程度)。

激しい揺れでも室内では「船に乗っているような」ゆっくりした揺れになる。

建築物本体への損傷はほとんどない。

室内での家具転倒や落下物による二次災害も防げる。

コストは最も高い。

超高層マンション

病院、防災拠点

精密機器工場

美術館

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

地震対策構造(耐震・制震・免震)のコスト・パフォーマンス比較表

構造種別

地震エネルギーへの対応

BCP(事業継続計画)能力

導入コスト(目安)

耐震構造

建築物が耐える(耐力壁・筋交い)

(大破時は使用不可のリスク)

標準(100%)

制震構造

エネルギーを吸収(ダンパー)

(家具転倒を一定抑制)

+5%~+10%

免震構造

揺れを受け流す(積層ゴム)

(即時の事業復旧が可能)

+15%~+25%

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。

地震対策構造(耐震・制震・免震)の技術・コストパフォーマンス詳細比較

構造種別

主要メカニズム

応答加速度(揺れの強さ)

大地震後のBCP(事業継続計画)能力

導入コスト目安(耐震を100%とする)

適した建築物の用途・規模

耐震構造

柱・梁・耐力壁を太く頑丈にし、建築物自体の「堅さ」で地震に耐える。構造が直接エネルギーを受ける。

100%(上層階ほど激しく増幅)

(構造体が大破した場合、即時の事業継続は不可)

標準(100%)

小規模・低層の戸建て住宅、一般の中低層ビル、学校建築。

制震構造

建築物内部に「オイルダンパー」や「粘弾性ダンパー」を配置し、地震の振動エネルギーを熱に変換して吸収する。

70%~80%程度に低減

(家具転倒はある程度防げるが、室内の安全確認が必要)

+5%~+10%

高層ビル、タワーマンション、既存ビルのリノベーション耐震補強。

免震構造

基礎と建築物の間に「積層ゴム」や「スライディングベアリング」を設置し、地盤の激しい揺れから建築物を「絶縁」する。

20%程度に激減(1/5に低減)

(室内での落下物もほぼなく、発災直後から事業復旧が可能)

+15%~+25%

超高層マンション、総合病院(救急拠点)、データセンター、精密機器工場。

※図表は参考文献・参考資料・引用元・参照先よりオリジナルで作成しました。


ライセンス・引用について「この記事は、消防建築防災に携わる技術者専門家、研究、教育、報道目的の方々の参考資料として自由に引用・共有・サイテーションを頂けます出典元をご明記の上ご活用下さい)」


最近日本全国で大小様々な地震が起こっています。万が一の巨大地震にしっかり備えておきましょう
防災袋・防災リュック・防災バッグ(Bag)ローリングストック期限の入れ替え)をしっかりしておきましょう!
家具固定感震ブレーカー避難経路の確認有効です。
部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所社会的使命は、起きてしまった火災地震被害最小限(災・災)に食い止める為に存在しています。今後も、社会課題の解決地域防災に対して真剣取り組んで参ります。


部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所のホームページは、こちらからお進み下さい。


部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社


部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社は、定建築物定期調査・築設備定期検査・火設備定期検査・壁調査と災管理点定期検・火対象物定期点検・家発電設備負荷試験・結送水管耐圧試験・防設備保守点検・防設備改修工事をしている会社です。(築物調査業界築設備検査業界・防点検業界・防業界の専門家

日本は、4枚のプレート北米プレートユーラシアプレート太平洋プレートフィリピン海プレート重なる特殊な国です。

世界の活火山の約7割日本にあり、日本国内111山の活火山があります。(日本一高い山富士山活火山です)

地震の主な原因は、プレートの歪み沈み込み)によるものか、活火山の噴火火山灰の中にはガラス繊維などが含まれています)によるものが地震の主な原因とされています。


地震の種類には、大きく分けて「内陸型(直下型)」と「海溝型(プレート境界型)」があります。
内陸型地震は、地下20キロくらいまでの比較的浅い震源で起こります。内陸部にある岩盤(プレート)に大きな力が加わると、ひずみが蓄積されたり断層(ずれ)や割れが生じたりします。そして、あるタイミングで地表面近くの岩盤が破壊されると、局地的に激しく揺れる原因となります。

一方、海溝型地震は、海のプレートが陸のプレートの先端を引き込みながら沈むときにひずみがたまり、それが限界に達すると陸のプレートが一気に跳ね上がることが原因です。接するプレート面が広ければ広いほど、ずれて動く距離が長ければ長いほど地震の規模は大きくなります。

日本の面積世界全体の0.25%程度と言われています。しかし、日本で起きた地震の回数を計測してみると、それは世界全体の18.5%達するとも言われています。

日本は、世界でも稀にみる地震大国なのです。

最近では、阪神・淡路大震災1995年1月17日・M7.3)や新潟県中越地震2004年10月23日・M6.8)、東日本大震災2011年3月11日・M9.0)、熊本地震2016年4月16日・M7.3)、北海道胆振東部地震2018年9月6日・M6.7)、能登半島地震2024年1月1日・M7.6・震度7)が記憶新しいです。

南海トラフ巨大地震は、今後30年以内に発生する可能性(マグニチュード(M)8~9クラス)について、以下の二つのモデルによる計算結果提示されました。
①「すべり量依存BPTモデル(Slip-Size Dependent BPT model)」による評価:60%~90%程度以上。 地震本部
②「BPTモデル(Brownian Passage Time model)」による評価:20%~50%地震本部
いずれの数値も従来の「約80%程度」という評価を変更するものではなく、「高い」可能性を維持しています。 地震本部

50年以内90%以上の確率で起きると言われています。

首都直下地震(シン・関東大震災)は、30年以内約70%以上の確率で起きると言われています。

30年以内、50年以内というのは、もしかしたら明日かも?明後日かも?(そうだったのか!!池上彰の学べるニュース・テレビ朝日で、池上 彰氏が言っていました)知れません!


池上 彰氏Wikipedia(ウィキペディア)は、⇒こちら外部リンクをご参照ください。


建築物耐震構造・制震構造・免震構造を取り入れることで、震災を最小限に抑える可能性もあります。

巨大地震が発生した後には、建物の倒壊(建築・国土交通省土砂崩れインフラ設備の破損津波火災(消防・総務省消防庁液状化現象順番で襲って来ます。

もしかしたら、南海トラフ巨大地震首都直下地震富士山の噴火同時大連動)に起こるかも!?知れません。実際320年前には、大連動が起きました。

地震後の津波の高さも、30メートルを超えて規格外の高さ・大きさ襲ってくるかも!?知れません。

日本では、まさか!備えて準備をしておく必要があります。

遇者経験から学び賢者歴史から学びます。

人間の脳1日と3/4といわれる様に、寝てしまう約75%忘れてしまいます。よく人間3日忘れてしまう風化してしまう)というのは、この考え方から来ていると思います。

人間の記憶力少しでも伸ばす為には、インプット3割 アウトプット7割にすると脳内に記憶が定着すると言われています。

地震(災害)は予期せぬ時に起こり、人の命財産を奪っていきます。人間が地震に対して抗うことが出来るとすると、定期的建築基準法第12条第1項定建築物定期調査壁調査建築基準法第12条第3築設備定期検査火設備定期検査災管理定期点検消防法第36条)・火対象物定期点検消防法第8条の2の2)・家発電設備負荷試験結送水管耐圧試験防設備保守点検消防法第17条3の3)・防設備改修工事消防法第17条の4)を行って、建物のメンテナンス怠らない事しか出来ません。

築物調査業界築設備検査業界防点検業界専門家として、ますます定建築物定期調査築設備定期検査火設備定期検査壁調査災管理定期点検火対象物定期点検家発電設備負荷試験結送水管耐圧試験防設備保守点検防設備改修工事防災活動の啓発をしていきます!

部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社業界リーディングカンパニーとして作業の効率化安全性を重視して、最新式のデジタル機器導入最新の設備投資積極的に行って、消防法関連といえば部消防点検サービス株式会社建築基準法関連といえば部建築設備二級建築士事務所お客様から言ってもらえる様にE-E-A-T(「Experience(経験)」、「Expertise(専門性)」、「Authoritativeness(権威性)」、「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとった、Googleのウェブサイト品質評価基準)を担保した専門家として会社のブランド化を図って行きます。

部建築設備二級建築士事務所 部消防点検サービス株式会社は、コンプライアンス(法令・法律遵守)を原則として、安心・安全に努めて参ります。

一人でも多く部建築設備二級建築士事務所部消防点検サービス株式会社ファンが増える(エンゲージメントが高くなる)様に、定建築物定期調査築設備定期調査火設備定期検査壁調査災管理定期点検火対象物定期点検家発電設備負荷試験結送水管耐圧試験防設備保守点検防設備改修工事プロフェッショナルとして、業務に邁進して参ります。



部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所  代表取締役 久野 正則消防建築専門家
お客様視点に立って、防災火災地震・地域情報などを中心毎日有料級有益な情報や最新のニュース分かりやすく解説・発信していきます!


表取締役 久野 正則の経歴と生い立ちについては、こちら内部リンクをご参照下さい。

部消防点検サービス株式会社の営戦略については、こちら内部リンクをご参照下さい。


部消防点検サービス株式会社 部建築設備二級建築士事務所の業品目】


防法関連防設備保守点検 火対象物定期点検 災管理定期点検 結送水管耐圧試験 家発電設備負荷試験 防設備工事

築基準法関連 定建築物定期調査 壁調査 築設備定期検査 火設備定期検査



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総務省消防庁             03-5253-5111
国土交通省                 03-5253-8111

愛知県消防庁             052-961-2111
岐阜県消防庁             058-272-1122
三重県消防庁             059-224-2108
静岡県消防庁             054-221-2073

名古屋市消防局
    予防部 予防課 予防係 052-972-3542
名古屋市熱田消防署   052-671-0119
名古屋市千種消防署   052-764-0119
名古屋市昭和消防署   052-841-0119
名古屋市瑞穂消防署   052-852-0119
名古屋市南消防署    052-825-0119
名古屋市緑消防署    052-896-0119
名古屋市天白消防署   052-801-0119
名古屋市名東消防署   052-703-0119
名古屋市守山消防署   052-791-0119
名古屋市東消防署    052-935-0119
名古屋市中消防署    052-231-0119
名古屋市北消防署    052-981-0119
名古屋市西消防署    052-521-0119
名古屋市中村消防署   052-481-0119
名古屋市中川消防署   052-363-0119
名古屋市港消防署    052-661-0119

名古屋市役所               052-961-1111
一宮市役所                0586-28-8100
春日井市役所               0568-81-5111 
豊田市役所                   0565-31-1212
岡崎市役所                   0564-23-6000
豊橋市役所                   0532-51-2111

岐阜市消防本部          058-262-7161
岐阜市消防本部 予防課 058-263-6065

岐阜市内各消防署
岐阜市中消防署             058-266-8152
東分署                            058-241-3942
東南分署                        058-247-3942
鵜沼分署                        058-245-0911
精華分署                        058-253-0119
岐阜南消防署                 058-272-2012
西分署                            058-272-3942
柳津分署                        058-388-9119
岐阜北消防署                 058-231-5308
黒野分署                        058-239-3942
島分署                            058-233-3942
岩野田分署                     058-232-1942
三輪分署                        058-229-3942
瑞穂分署                        058-327-0119
巣南分署                        058-328-0119
山県分署                        0581-22-0119
美山分署                        0581-55-2119
本巣分署                        058-324-0119
根尾分署                        0581-38-3113
本巣北分署                    0581-34-2119
真正分署                        058-322-0119

岐阜市役所                    058-265-4141
大垣市役所                    0584-81-4111

津市役所                       059-229-3104
四日市市役所                059-354-8104
桑名市役所                   0594-24-2945
鈴鹿市役所                   059-382-1100

浜松市役所                   053-457-2111


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